絵本『はらぺこあおむし』は世界的に人気の絵本作家エリック・カールさんの代表作です。お腹を空かせた青虫の成長ストーリーは、インパクトのあるイラストと合わせて、これまでにたくさんの子どもたちの目と心を惹きつけてきました。
3月31日に開催される「とっとこ本読み会」でも読む予定にしている『はらぺこあおむし』。
今回は、絵本『はらぺこあおむし』のあらすじや作者のほかに、読み聞かせのコツなどを紹介します。
『はらぺこあおむし』のあらすじと対象年齢・出版情報
『はらぺこあおむし』のあらすじ
青い葉の上の小さなたまご。その卵から青虫が生まれます。
元気な青虫はいつもお腹が減って仕方がない。毎日たくさんおいしいのものを食べていきます。
ところが、ある日お腹が痛くなり、泣き始めた青虫。でも、日曜日に緑色の葉っぱをたくさん食べたら、また天気になりました。
こうして、たくさん食べて大きくなった青虫は、さなぎになってぐっすり眠ると・・・。
『はらぺこあおむし』のイラストが素敵
『はらぺこあおむし』は青虫が蝶へと成長していく物語です。青虫の成長を通して、たくさんのものを食べていく様子は、子どもたち自身と重ね合わせることもできて、共感しやすいストーリー展開になっています。
そしてこの絵本の最大の特徴は、イラストの魅力です。はっきりとしたタッチと鮮やかな色づかいのイラストは、一度見たら忘れられない魅力で溢れています。
『はらぺこあおむし』の対象年齢は1才~
『はらぺこあおむし』の対象年齢は1才くらいから5、6才までと幅広い年齢のお子さんが楽しめる絵本です。
まだ小さいお子さんなら、わかりやすく親しめるイラストを見て楽しめるでしょう。食べ物の名前がわかり始めた2、3児にも共感が持てます。
また青虫が成長していく姿は、小さいお子さんから大きなお子さんまで楽しむことができるでしょう。
『はらぺこあおむし』の出版情報
- 出版社:偕成社
- 出版日:1976年5月1日
- ISBN-10:4033280103
- ISBN-13: 978-4033280103
『はらぺこあおむし』の作者とは?
『はらぺこあおむし』の作者はエリック・カールさん
エリック・カールさんとは、絵本の世界のスターといっても過言ではないほど有名な絵本作家です。
1929年のアメリカ・ニューヨーク州生まれで、グラフィックデザイナーとして活躍していましたが、1968年に出版された絵本『1、2、3どうぶつえんへ』でボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞を受賞すると一躍注目されるようになりました。
エリック・カールさんの代表作
- 『パパ、お月さまとって!』
- 『だんまりこおろぎ』
- 『えをかくかくかく』
- 『ホットケーキできあがり』
- 『ごきげんななめのてんとうむし』
- 『ごちゃまぜカメレオン』など、ほか多数。
翻訳はもりひさしさん
『はらぺこあおむし』の翻訳は、もりひさしさんです。絵本を研究する傍ら、作家や歌人としても活躍されました。
もりひさしさんの代表作である「こぐまちゃん絵本シリーズ」をご存知の方も多いのではないでしょうか。わかやまけんさんがイラストを描いた『しろくまちゃんのほっとけーき』など、小さなお子さん向けの名作絵本です。
『『はらぺこあおむし』の読み聞かせのコツとは?
イラストを楽しむためにゆっくりと読む
『はらぺこあおむし』は、会話などはなく、ナレーションを読み進めていく絵本です。
ページをめくるごとに、カールさんの描いた色彩豊かで子どもたちを惹きつけるイラストが印象的ですから、読み聞かせをするときは慌てずにゆっくり読みましょう。そして、子どもたちに絵を楽しむ時間をあげましょう。
もしも読み聞かせをするときに工夫をするとしたら、数字が出てくるところには指を使うなどして、視覚的に強調することができます。
青虫の変化に合わせて感情を入れてみる
さなぎになって眠るシーンでは声を抑えてゆっくりと、青虫がお腹がいたくなるシーンでは悲しそうに読むなどして、青虫の変化に応じて気持ちを込めて読んでみてもいいでしょう。