10月中頃になってくると、そろそろあのお祭りがやって来ると子どもたちがそわそわし始めます。
それは、ハロウィン!
日本でも定着した感のあるハロウィンですが、ハロウィンとは、ホラー系だけど楽しめる仮装イベントというイメージでしょうか。
ドイツでのハロウィンの歴史はあまり古くなく、アメリカらしいお祭りとして1990年の終わりごろからハロウィンは広まっていきました。
では、そもそもハロウィンはどこで生まれたお祭りなのでしょう?
ちょっと気になったので、ハロウィンの由来について調べてみました。また、ドイツでどんな風にハロウィンが祝われているのかについても紹介します。
ハロウィンはアメリカ生まれの祭り?
ハロウィンはアメリカ生まれの祭りじゃない
ハロウィンは大規模な仮装パーティのニュースがアメリカ発信だということが多いので、ハロウィンがアメリカ生まれのお祭りだと思っていませんか?
いえいえ、ハロウィンはアメリカで生まれたというわけではないのです。
実は、ハロウィンはヨーロッパの古代ケルト人のお祭り「サウィン」が発祥です。
「ハロウィン」はサウィンとキリスト教が融合した祭り
ケルト人の「サウィン(Samhain)」とは秋の収穫祭で、同時に悪霊を追い払う儀式も行われていました。
サウィンが祝われるのは10月31日。ケルト暦で10月31日は1年の最後の日となり、この日は現世と来世の境界となる日と考えられていました。この日は現世と来世の境界が弱まると考えられていて、すると、何が起こるのでしょうか?
この日に死者が家族の元に戻ってくると信じられていたそうです。…日本のお盆みたいですね。
ただし、戻ってくる霊には2種類ありました。ひとつは良い霊で、戻ってきてくれても歓迎される霊です。ところが、残念なことに、悪い霊も帰ってきてしまいます。そこで人々は悪霊から身を守るために、仮面をつけたり、火を焚いたりする儀式が行われるようになったそうです。
さらに、サウィンの翌日11月1日ですが、それはキリスト教の「諸聖人の日」というお祝いの日でした。「諸聖人の日」に、キリスト教信者は聖人や殉教者に祈りを捧げます。
そして、いつの日かはわからないのですが、サウィンと諸聖人の日が結び着き、現在のハロウィンの原型が生まれたのだそうです。
ドイツでハロウィンは祝うの?
ドイツでハロウィンはようやく定着してきたイメージ
仮装パーティなどで大盛り上がりするアメリカ版のハロウィンが有名ですが、では、ドイツではどうなのでしょう。
ドイツでも最近はハロウィンが祝われるようになってきました。でも、アメリカ版のハロウィンほどに盛り上がりません。大規模なハロウィンパーティが開かれることは稀ですし、祝うのも10月31日の一日だけです。
一部の大人がハロウィンを祝っている程度ですが、街のショーケースの飾りつけなどから、10月31日はハロウィンだということがようやく定着してきたイメージです。
ハロウィンは子どものためのお祭り
大人たちの間でハロウィンが盛り上がりを見せなくても、子どもたちにとってハロウィンはしっかり定着した楽しくておもしろいお祭りです。
10月31日の夕方、暗くなってきたころに、子どもたちはハロウィンらしくおばけやドラキュラなど、ハロウィンだと知らなかったら大のおとなが怖がるようなキャラに変身します。そして、その格好で、薄暗くなった街を歩いていきます。
子供たちが向かった先は…もう、皆さん、おわかりですよね。
でもその続きは、また次に。
次回は、子どもたちがハロウィンでどんな祝い方をするのかをもう少し詳しく説明します。ハロウィンでもらうお菓子なども紹介しますので、待っていてくださいね。